Python in Excel発表(2023-08-22)
1. Python in Excelの概要
昨日(2023-08-22)Microsoft Tech CommunityでPython in Excelを発表しました。これまで別のライブラリを利用してExcelとPythonを連動してきたが、いよいよ別途のインストールが必要なく基本的な環境で連動を提供する。
Announcing Python in Excel: Combining the power of Python and the flexibility of Excel.
記事の内容をまとめると次のようになる。
- Excel分析機能を拡張するためのPythonの導入
- 公開プレビューとして公開
- ワークシートのセルにPythonコードを入力すると、Microsoft Cloudで実行され、チャートなどの可視化が可能(local PCにインストールする必要はありません)
- PythonライブラリはAnacondaリポジトリを利用しています
- コラボレーションツール(Teams、Outlookなど)を介して共有、@メンション、共同作成
実際に動作する簡単なデモは下の紹介映像で確認できる。
2. Python in Excelの活用例
2.1。 Advanced Visualizations
Matplotlib、seabornなどのよく知られたPythonチャートライブラリを活用して、棒グラフや折れ線グラフからヒートマップ、バイオリンプロット、群集チャートなどの特殊な可視化まで、さまざまなチャートを作成できます。
2.2. Machine Learning, Predictive Analytics, and Forecasting
scikit-learnや統計モデルなどのPythonライブラリの機能を活用して、回帰分析、時系列モデリングなどの人気のある機械学習、予測分析、予測手法を使用できます。
2.3。 Data Cleaning
欠落値の検索、形式の標準化、重複排除、パターンベースの変換のための正規表現などの手法を使用するなど、高度なデータ整理技術を効率的に活用できます。
3. Python in Excel リリース内容を見てから短い鑑賞
記事と映像を見てみると期待される点と残念な点がある。
期待される点
- ExcelでPythonの活用度が高まり、データ活用、分析能力を大幅に高めることができるように見える
- 特にlocal PCにPython runtime、packageなどのインストールが不要なので配布が簡単
残念な点
- ワークシートで関数として動作し、VBAを置き換えることはありません
- Pythonコードはlocal machineではなくMicrosoft Cloud上で実行されます。インターネットがブロックされている環境では利用できないようです
- 無料ではなく、一部の機能は有料になるようです (After the Preview, some functionality will be restricted without a paid license.)
Python in ExcelがまだVBAに代わるものではないので、残念です。今後、いつかVBAが必ずPythonに置き換えられることを願っています。